【労働基準法】①総則-事業と労働者の定義・賃金・平均賃金について※条文あり

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会社で不条理な働き方を強要されたりした時に、

よしこchan
コレって、労働基準法に違反してるよね?

とか

ふみこchan
労働基準監督署に訴えてみようかな?

とかいう言葉をよく耳にします。

でも実は、その“労働基準法”についてあまり知らなかったりして…💧

そこで、そもそも労働基準法って何なのか、誰のためにあるのか…という素朴な疑問を基本から少しずつ解決していこうと思います。

労働基準法って、どんな法律なの?

労働基準法とは、事業の種類を問わず、基本的にはすべての事業に適用される労働者を保護するための日本の代表的な法律です。

さまざまな労働条件の最低基準を定め、1947年(昭和22年)に制定され、労働組合法労働関係調整法と合わせて労働三法と呼ばれます。

事業者と労働者の定義

事業者とは、事業を行う者で労働者を使用する者をいいます。

ありんこ
字のまんまやん?😅

法人企業であれば当該法人(代表者ではない)、個人企業であれば事業経営主を指します。

営利を目的としない社会事業団体、宗教団体なども事業にあたります。

労働基準法が適用される“労働者”とは?

労働基準法が適用される“労働者”とは、職業の種類を問わず、事業または事務所に使用され、賃金を支払われる者をいいます。

ただし例外として、同居の親族のみを使用する事業には、労働基準法は適用されません。

 

現代では、委託や請負契約という働き方もありますね。

その場合でも、労務提供の形態が指揮監督下の労働であったり、報酬が労務の対象として支払われている場合などなど、実態から労働者であると判断されれば労働基準法の適用を受けることになります。

労働条件の原則は“労働基準法 第1条”、労働者の定義は“労働基準法 第9条”で定められています。

(労働条件の原則)

第一条 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。

2 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

(定義)

第九条 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

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賃金について

賃金とは、労力を提供した者(労働者)が、労働の対償として使用者から報酬として受け取るお金のことをいいます。

支給条件が定められている賞与や退職金も賃金に含まれます。

賃金の定義は“労働基準法 第11条”で定められています。

(賃金の定義)

第十一条 この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。

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賃金には“平均賃金”というものがあります。

平均賃金は“労働基準法 第12条”で定められており、使用する主なケースには解雇予告手当や休業手当などがあり、その算定方法が定められています。

解雇予告手当については“労働基準法 第20条”、休業手当については“労働基準法 第26条”でそれぞれ定められています。

①解雇予告手当

やむを得ず労働者を解雇しようとする場合は、少なくとも30日以上前に予告するか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません。

(解雇の予告)

第二十条 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。
但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。

2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。

3 前条第二項の規定は、第一項但書の場合にこれを準用する。

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②休業手当

使用者の都合により労働者を休業させた場合は、休業させた所定労働日について、平均賃金の60%以上の賃金(休業手当)を支払わなければなりません。

(休業手当)

第26条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。

労働基準法第26条 - Wikibooks

・平均賃金の算定方法

基本的な計算式は、
平均賃金 = 算定事由発生日以前3箇月間に支払われた賃金の総額 ÷ 算定事由発生日以前3箇月間の総日数
ただし、以下のような最低保障がある。
a  日給、時給、出来高給制で支払われている場合であって労働日数が少ない場合
算定事由発生日以前3箇月間に支払われた賃金の総額 ÷ 算定事由発生日以前3箇月間の労働日数 × 100分の60
b 賃金の一部(例えば住宅手当等)については月給制や週給制等一定の期間で支われているが他の部分(例えば基本給等)は日給制や時給制等で支払われている場合
算定事由発生日以前3箇月間に支払われた月給等の総額 ÷ 算定事由発生日以前3箇月間の総日数 + 算定事由発生日以前3箇月間に支払われた日給等の総額 ÷ 算定事由発生日以前3箇月間の労働日数 × 100分の60
平均賃金 計算・算定方法 平均賃金算定内訳具体例ダウンロード、私傷病時の具体例 給付基礎日額との違いなど(労働基準法第12条)|八王子の社会保険労務士事務所 長澤労法管理事務所

上記の“基本的な計算式”の部分が原則、aとbの部分が最低保障となります。

平均賃金を算定すべき事由は、他にも“年次有給休暇の賃金(労働基準法 第39条)”“災害補償(労働基準法 第39条)”“減給の制裁(労働基準法 第91条)”があります。

災害補償に関しては、休業補償(労働基準法 第76条)障害補償(労働基準法 第77条)遺族補償(労働基準法 第79条)葬祭料(労働基準法 第80条)打切保障(労働基準法 第81条)および分割保障(労働基準法 第82条)を算定する場合に使用されます。

平均賃金の定義に関しては、条文が長くわかりづらいかもしれませんが、ゆっくりひとつずつ読み進めていくと結構理解できるので目を通してみてくださいね。

(平均賃金の定義)

第十二条 この法律で平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前三箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいう。ただし、その金額は、次の各号の一によつて計算した金額を下つてはならない。

一 賃金が、労働した日若しくは時間によつて算定され、又は出来高払制その他の請負制によつて定められた場合においては、賃金の総額をその期間中に労働した日数で除した金額の百分の六十

二 賃金の一部が、月、週その他一定の期間によつて定められた場合においては、その部分の総額をその期間の総日数で除した金額と前号の金額の合算額

2 前項の期間は、賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算する。

3 前二項に規定する期間中に、次の各号のいずれかに該当する期間がある場合においては、その日数及びその期間中の賃金は、前二項の期間及び賃金の総額から控除する。

一 業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間

二 産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業した期間

三 使用者の責めに帰すべき事由によつて休業した期間

四 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)
第二条第一号に規定する育児休業又は同条第二号に規定する介護休業(同法第六十一条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)に規定する介護をするための休業を含む。第三十九条第十項において同じ。)をした期間

五 試みの使用期間

4 第一項の賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び三箇月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない。

5 賃金が通貨以外のもので支払われる場合、第一項の賃金の総額に算入すべきものの範囲及び評価に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

6 雇入後三箇月に満たない者については、第一項の期間は、雇入後の期間とする。

7 日日雇い入れられる者については、その従事する事業又は職業について、厚生労働大臣の定める金額を平均賃金とする。

8 第一項乃至第六項によつて算定し得ない場合の平均賃金は、厚生労働大臣の定めるところによる。

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